病態生理|病態とは?さまざま疾患の病態について知ろう!
- 公開日: 2016/10/9
病態生理とは
人が病気になったとき、身体機能がどのような状態になっているのか、また異常を起こしている原因はなんなのかといったことが病態生理と呼ばれ、それを解明することが病態生理学です。
看護を行う上で、病態生理を知っておくことは重要です。なぜなら、その疾患の患者さんの身体にどんなことが起こっているのか、今後どんなことが起こるのかがわからないと、どのようなケアが必要になるのかがわからないからです。
ここでは、さまざまな疾患の病態について書かれている記事を紹介していきます。
心疾患
心不全とは
心不全とは、心臓の器質的、機能的障害により心臓のポンプ機能の代償機転が破綻し、心拍出量低下、末梢循環不全、肺・体静脈系うっ血をきたし、日常生活に障害を生じた病態のこと。
心不全は、進展速度による分類、左心室収縮機能障害の有無による分類、血行動態異常によるうっ血での分類など、さまざまな分類の仕方があります。
■ 心不全の病態に関する記事
・心不全の病態生理|急性・慢性心不全の病態を理解しよう!
・うっ血性心不全とは? 発症の流れと症状
呼吸器疾患
気胸とは
気胸とは、壁側胸膜や臓側胸膜に開いた穴から、胸腔内に空気が流入した貯留した状態をいいます。気胸には、自然気胸、外傷性気胸、医原性気胸の3つに大別されます。自然気胸を発症しやすい人の特徴が、やせ型の男性であるといったことはよく知られています。
■気胸の病態に関する記事
・【気胸の看護】原因とメカニズム
肺炎とは
肺炎とは、肺胞内が炎症を起こし水分が滲出している状態になる急性感染症のことをいいます。一般的には、肺胞のまわりの毛細血管や間質に炎症があるものは、間質性肺炎といって、肺胞に炎症が起きる肺炎とは区別されます。
■肺炎の病態に関する記事はこちら
・【肺炎の看護】肺炎の病態・種類と観察項目
呼吸不全とは
呼吸不全の病態には主に低酸素血症と高二酸化炭素血症があります。I型呼吸不全は高二酸化炭素血症を伴わない、低酸素血症、II型呼吸不全は高二酸化炭素血症を伴う低酸素血症といえます。
■低酸素血症の病態に関する記事はこちら
・低酸素血症の4つの原因と症状
腎疾患
日本における腎疾患患者さんは年々増加しています。なかでも慢性腎臓病(Chronic kidney disease:CKD)は、腎疾患の原因の如何を問わず、慢性的に経過するすべての腎臓病を指す言葉です。
CKDの定義は、エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2013によると①尿異常、画像診断,血液,病理で腎障害の存在が明らか.特に 0.15 g/gCr 以上の蛋白尿(30 mg/gCr 以上のアルブミン尿)の存在が重要 ②GFR<60 mL/分/1.73 m2 ①、 ②のいずれか、または両方が 3 カ月以上持続するとされています。
■慢性腎臓病(CKD)の病態に関する記事
・慢性腎臓病・腎不全ってどんな病態? 特徴的な症状は?
・腎機能が低下する要因・疾患は?
そのほか、知っておきたい病態
摂食嚥下障害とは
摂食嚥下障害とは、食べること、飲み込むことに障害が出る症状のこと。摂食嚥下障害の原因疾患には、主に脳血管障害、神経変性疾患、加齢などが考えられます。
■摂食嚥下障害の原因についてはこちら
・摂食嚥下障害の原因となる疾患
意識障害とは
意識レベルを見ることは、日々のバイタル測定でほとんどの看護師さんが行っています。患者さんの意識レベルが低下は急変の徴候であると考えられる場合があります。改めて、意識障害を引き起こす原因にはどんなものがあるのかを知っておきましょう。
■意識障害の原因
・意識障害とは?原因・症状・鑑別(緊急度・重症度の判断)の流れ
ショックとは
ショックが起きているときは、患者さんになんらかの重篤な異常が起こっていると考えられます。ショックの5Pというショックの特徴を集めたものは、よく知られています。この記事は、症状だけでなく、分類や原因までまとめてあります。
■ショックの原因
・ショックの5Pとは?ショックの起きる原因と対処方法
電解質異常とは
体内の電解質といえば、主なものは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、クロール重炭酸などがあります。これらの電解質がバランスを取り、身体の機能の維持や調節などを行っています。電解質に異常が起こると、さまざまな症状が見られます。
■電解質と電解質異常について
・電解質とは?身体のしくみと電解質異常