1. トップ
  2. 看護記事
  3. 診療科から探す
  4. 呼吸器科
  5. 呼吸器疾患
  6. その他呼吸器疾患
  7. 【呼吸ケア・看護まとめ】呼吸の検査、評価・観察項目など

【連載】テーマごとにまとまった記事が読める! まとめ記事

【呼吸ケア・看護まとめ】呼吸の検査、評価・観察項目など

  • 公開日: 2016/10/24

呼吸ケアとは

呼吸ケアとは、人工呼吸器装着患者さんのケア、吸引、体位ドレナージなど多岐にわたります。また、呼吸ケアを行うにあたっては、血液ガスデータをみたり、呼吸音を聴診したりとさまざまな技術や知識が必要となります。
普段から何気なく行っている呼吸ケアですが、人工呼吸器や聴診、血液ガスなどわからない、苦手と思うものも多いのではないでしょうか。

また吸引などルーティンな手技であっても、「私たちが行っているケアは本当に正しい?」「後輩に聞かれても正確に答えられない・・・」
そんなモヤモヤを感じたことはありませんか?
そこで、みんなが呼吸ケアで苦手と感じがちなことや、知りたいポイントを解説している記事をまとめてみました。

(2016年10月24日修正)


▼酸素療法についてまとめて読むならコチラ
酸素療法とは?種類・目的・適応・看護


肺の構造について知ろう

聴診の基本や人工呼吸器について学ぶ前に、まずは肺の構造と役割について知っておきましょう。
呼吸器を空気が通る順に見ていくと、鼻や口から吸い込んだ空気は、咽頭、喉頭、気管、気管支へと移動していきます。気管支は左右に分裂し、右肺・左肺に分かれます。さらに葉気管支から細気管支、終末気管支へと枝分かれしていき、呼吸器細気管支、肺胞管、肺胞嚢、肺胞へと続いていきます。

肺の構造と役割
呼吸器の構造と役割

呼吸をアセスメントするために知っておきたい知識

呼吸回数、呼吸音、呼吸の深さ、SpO2の値、血液ガスのデータなど、呼吸をアセスメントする際に情報収集するものは、さまざまです。
アセスメントするために必要な基礎知識と手技について解説した記事を集めました。

呼吸ケアに欠かせない聴診の基本

呼吸音を評価するためには、聴診の技術が欠かせません。呼吸音は、気管支音、気管支肺胞音、肺胞音の大きく3つに分けられます。どの位置に聴診器を当てると、どの音が聞こえるのかを知っておきましょう。
また、右肺は、上葉、中葉、下葉の3つに分かれ、左肺は上葉、下葉の2つに分かれています。痰がどの位置に貯留しているかを確かめるために行う聴診の場合、排痰ケアにつなげるためにも肺の解剖図を把握しておくことが大切です。

聴診の技術について
【呼吸】聴診スキルアップ!(聴診部位など)
正常呼吸音の聴取のしかた
異常呼吸音(副雑音)の種類とアセスメント
異常呼吸の種類と原因|チェーンストークス呼吸・クスマウル呼吸・ビオー呼吸など
呼吸器アセスメント―触診・打診の部位、聴診時の音

血液ガスデータで呼吸音を評価

基本的には、 SpO2を見ることが多く、ICUや呼吸器疾患の患者さん以外にはあまり取ることのない血液ガスデータ。実際に血液ガスデータを見て、アセスメントする機会が少ないと苦手意識をもつ人も多いでしょう。
主に、呼吸の状態をアセスメントするときに見られるデータは、PaO2、 SaO2、 PaCO2、HCO3、pHです。PaO2とSaO2は酸素化の状態を、PaCO2はガス交換の状態、pH、HCO3、PaCO2は酸塩基平衡の様子を見るために用いられます。
あまり血液ガスデータを見る機会がない人でも、データの示す意味を知っておきましょう。
一般的に病棟でよく用いられるSpO2は、パルスオキシメーターで測定した値で、経皮的酸素飽和度と言います。パルスオキシメーターの仕組みやアセスメントについてもおさらいしておきましょう。

血液ガス・パルスオキシメーターの基本
血液ガスデータで呼吸状態を評価する
【パルスオキシメーターの使い方】仕組み・装着方法・アセスメント

呼吸ケアの実際

呼吸ケアは、疾患ごとに気をつけなければならないことが違います。ケアを行うためには、それぞれの疾患について知っておく必要があります。

疾患別のケアを知っておこう

肺炎や気管支喘息、COPDなど呼吸器疾患ではさまざまなものがあります。
肺炎は感染症なので、主に抗菌薬療法となります。
気管支喘息は、薬物治療だけでなく重症度の評価などの基礎知識もあるとよいでしょう。COPDは、症状が進行していくと酸素療法や人工呼吸管理も必要となってきます。
それぞれの疾患についての基礎知識を知っておきましょう。

疾患についての記事
【連載】呼吸器3大疾患のケア

排痰ケアをマスターしよう

吸引は、日常的に行っているケアですが、吸引を行う際には本当に吸引することが必要なのかを見極める必要があります。また、吸引するためには、痰が吸引可能なところまで移動しているかを確認する必要があります。吸引可能な位置にない場合は、体位ドレナージなどを行って、痰を移動させる必要があります。
また、そもそも吸引が困難なケースあたることもあるのではないでしょうか。そんなとき、どのようにアセスメントしていけばよいかを知っておくことも大切です。

体位ドレナージと吸引のケア
体位ドレナージとは?方法・実施時間・コツ
スクイージングとは? 禁忌は? 排痰効果の上がる方法【写真解説】
吸引の苦痛を最小限にする6つのコツ
吸引で“困った!”その原因は何?
いくら吸引しても痰が引けてこない患者さんへの対応
「吸引はしなくて大丈夫」と言う患者さんへの対応
急変リスクが高い患者さんへの吸引
「痰の貯留部位」を把握する触診法は?

呼吸器疾患診断のための検査

疾患の診断のためには、検査は欠かせません。呼吸器疾患は血液ガスデータだけでなく、胸部X線やCT、肺機能検査などを行います。それぞれの検査がどんな目的で行うのか、患者さんがその検査を行うとき看護師はどんなことに気をつけるとよいのかを知っておきましょう。

呼吸器関連の検査
胸部画像診断(CXR、CT)の目的と看護のポイント
肺機能検査の目的と看護のポイント

【酸素療法のまとめ記事】
* 酸素療法とは?種類・目的・適応・看護

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

気管支喘息の急性増悪で入院してきた患者さんに関する看護計画

気管支喘息の急性増悪でICUで人工呼吸器を使用している患者さんに関する看護計画  気管支喘息は気道の慢性的な炎症によって粘膜が障害され可逆的な気道狭窄が生じる疾患です。喫煙、アレルギーといった身近な要因から肺炎などの感染症が要因で症状が増悪して、重症になると人工呼吸器が必要

2024/7/31