1. トップ
  2. 看護記事
  3. 診療科から探す
  4. がん
  5. がんの副作用ケア
  6. がん化学療法の副作用ー食欲不振、悪心・嘔吐へのケア

【連載】ナースのための消化器ケアに役立つ基礎知識

がん化学療法の副作用ー食欲不振、悪心・嘔吐へのケア

  • 公開日: 2017/5/7

化学療法に伴う悪心・嘔吐

副作用が生じるメカニズム

嘔吐に関する中枢は、延髄の網様体にあります。第4脳室底の最後野に存在する化学受容体誘発帯(CTZ)が刺激を受け、その刺激が延髄にある嘔吐中枢に伝達されることで、悪心・嘔吐が起こります。また、治療や嘔吐に対する不安などが大脳皮質を刺激し、悪心・嘔吐が誘発されることもあります(図1)。

1)抗がん剤→直接CTZへ刺激→嘔吐中枢刺激→悪心・嘔吐
2)抗がん剤→活性酸素産生→小腸クロム親和性細胞からセロトニン分泌→5-HT3(セロトニン)受容体に結合→CTZへ刺激伝達→嘔吐中枢刺激→悪心・嘔吐
3)抗がん剤→サブスタンスP分泌→CTZや嘔吐中枢にあるNK1受容体に結合→嘔吐中枢刺激→悪心・嘔吐
4)嘔吐に対する不安など精神的要因→大脳皮質刺激→嘔吐中枢刺激→悪心・嘔吐

副作用が生じるメカニズムのイラスト図
図1 副作用が生じるメカニズム

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

鼠経ヘルニアを正しく理解して早期の受診・治療を促そう!

株式会社メディコンが、「痛みがなくても油断禁物! 鼠径ヘルニアの正しい知識と治療法」と題したメディアセミナーを開催しました。ここでは、三澤健之先生(帝京大学医学部附属病院 外科学講座 教授)、浦野宏平さん(株式会社メディコン サージェリー事業部)の講演をレポートします。

2025/6/6