アプガースコア(アプガー指数)
- 公開日: 2019/10/30
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1.このスケールは何を判断するもの?
アプガースコアは、出生直後の新生児の状態を評価し、新生児仮死の有無を判断するためのスケールです。新生児仮死は出生時に呼吸循環不全を呈する症候群ですが、気道確保や保温などの適切な管理が行われないと、新生児の生命予後や神経発達障害などが発現することもあります。新生児仮死の徴候を速やかに捉えられるよう、アプガースコアは全国的に広く用いられています。
アプガースコアには、「皮膚の色」・「心拍数」・「反応性(啼泣)」・「活動性(筋緊張)」・「呼吸」の5つの評価項目があります。そして、それぞれ0~2点の3段階に点数をつけ、その合計が10~7点を正常、6~4点を軽症仮死(第1度仮死)、3~0点を重症仮死(第2度仮死)とします。
アプガースコアは新生児の状態を把握するためだけでなく、その後の治療や管理の方針を決定する上でも重要な指標となります。例えば、分娩時の低酸素脳症に対する低体温療法はアプガースコアの点数によって適応が判断されています1)。
反応性(啼泣)は鼻腔カテーテルや触覚刺激を行い、その反応を観察します。
2.スケールはこう使う!
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