車椅子移乗に関する看護計画|片麻痺で移乗が難しい患者さん
- 公開日: 2023/6/27
脳梗塞による片麻痺で車椅子移乗が難しい患者さんに対する看護計画
脳梗塞は脳血管障害の一つであり、ラクナ、アテローム血栓性、心原性に分けられます。何らかの原因で脳の血管が狭窄・閉塞し、その先で虚血が生じて、その血管が支配する領域の脳組織が壊死した状態です。今回は脳梗塞による片麻痺で車椅子移乗が難しい患者さんに対する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 患者さんやご家族の疾患やリハビリへの理解度を把握する。障害の程度を確認する。リハビリがどの程度、進んでいるのか、今後、どこまで回復する見込みなのかを把握する。
援助計画 T-P リハビリを進めるとともに、どのような形であれば移乗が可能かを考えて提案する。援助が必要であれば、社会資源の活用を提案する。患者さんやご家族の気持ちを吐き出せるようにする。
教育計画 E-P 今後の治療やリハビリについて説明する。つらい気持ちなど、気持ちを表出する機会を作るように心がける。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
脳梗塞による片麻痺で車椅子移乗が難しい
看護目標
症状に合わせて移動手段を確立することができる
観察計画 O-P
ADLの変化に対する認識
疾患に対する理解、認識
家族の理解、協力状況
運動障害、感覚障害の有無、程度
手指の巧緻運動障害の有無、程度
視野障害、空間無視の有無、範囲
リハビリの進捗状況
食事や飲水摂取状況
排泄状況(排便や排尿の回数、性状など)
検査データ(TP、Albなど)
画像データ(頭部CT、MRIなど)
援助計画 T-P
可能な範囲で患者自身が移乗を行えるように環境を整える
他職種と協働してリハビリテーションを行う
患者の不安や疑問が表出できるように適宜傾聴する
必要に応じて社会資源の活用を提案する
適宜、患者や家族が気持ちを表出できる場を設ける
教育計画 E-P
今後の治療やリハビリの方針を説明する
気持ちを我慢せず表出することの重要性を説明する
わからないことや不安なことがあればいつでも伝えてもらうように説明する
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