洗髪に関する看護計画|脳卒中で意識障害のある患者さん
- 公開日: 2023/12/25
脳卒中による意識障害で洗髪が自力でできない患者さんに関する看護計画
脳卒中には脳の血管が破綻して出血が生じたくも膜下出血や脳出血、脳の血管が詰まる脳梗塞があります。どの状態においても脳に障害が生じるため意識障害が生じる可能性があり、患者さんのセルフケアが不足することが考えられます。
患者さんの家族にとっても患者さんの清潔が保たれていることで、家族の心理的不安の軽減につながると考えられることから、直接治療にかかわりはなくても清潔ケアは必要となります。
今回は脳卒中で意識障害が生じて洗髪が自力でできなくなった患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 疾患の状態を把握する。意識障害があることについて家族がどう受け止めているのかを確認する。また、洗髪を実施することに対して、家族がどう感じているかといった気持ちを聞く。
援助計画 T-P 意識障害があるなかでも、できる範囲のリハビリを行えるように他職種と協同する。清潔ケアを実施するにあたって必要な環境を整える。
教育計画 E-P 早患者さんの現状について、今後の回復について説明する。患者さん、家族が気持ちを表出できるようにする。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
意識障害でセルフケアが行うことができない
看護目標
現在の状況に合わせて清潔を保つことができる
観察計画 O-P
意識レベルの推移
運動障害や感覚障害の有無、程度、推移
視野障害や空間認知の変化の有無、程度、推移
手指の巧緻運動障害の有無、程度
ADLの変化
患者の状態に対する家族の認識
家族の心理状態
食事摂取量の推移
睡眠状況
検査データ(TP、Albなど)
画像データ(頭部CT、MRIなど)
援助計画 T-P
皮膚の状態に応じた清潔ケアの介入方法を検討する
頭皮の状態に合わせて洗髪を行う
他職種と協働して可能な範囲でリハビリテーションを行う
患者の不安や疑問が表出できるように適宜傾聴する
必要に応じて社会資源の活用を提案する
適宜、患者や家族が気持ちを表出できる場を設ける
教育計画 E-P
意識レベルに応じて清潔を保つ必要性を説明する
状況に応じてリハビリテーションの必要性を説明する
自分の気持ちを我慢せず表出してもらうように説明する
看護記事を書くときに参考にしたい記事
脳卒中(脳梗塞・脳内出血・くも膜下出血)の基礎と看護の役割
脳卒中の再発予防教育(退院指導)
脳卒中重症度スケール(Japan Stroke Scale:JSS)
脳卒中機能障害評価法(SIAS、サイアス)