膀胱留置カテーテルを挿入している患者さんへの看護計画|急性腎障害の患者さん
- 公開日: 2023/12/27
AKIでICU治療中に膀胱留置カテーテルを挿入されている患者さんに関する看護計画
AKI(急性腎障害)は腎前性、腎性、腎後性の要因が単一あるいは複合的に生じて腎臓が障害されて、電解質や酸・塩基平衡の維持や調整、尿を作り排泄することを通して身体のバランスを整えることができなくなります。今回はAKIでICU治療中に膀胱留置カテーテルを挿入されている患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P AKIの治療中なので電解質のバランスや尿量、腎機能(BUNやCr)の数値などを確認する。バイタルサインや全身状態も把握しておく。
援助計画 T-P 症状が改善、悪化していないかという患者さんの状態を見る。In-Outバランスを見るためにも尿量の観察を行う。膀胱留置カテーテルから感染を起こさないよう、清潔ケアも実施する。
教育計画 E-P 疾患の改善に必要な水分量や食事などについて説明する。今後の状態についても伝え、わからないことがあれば、いつでも聞いてもらえるようにする。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
AKIで膀胱留置カテーテルが挿入されている
看護目標
感染が生じずに治療を受けることができる
観察計画 O-P
原疾患の治療状況
呼吸状態や循環動態の推移
尿量の推移
カテール内の尿の性状、浮遊物の有無など
カテーテルや陰部の汚染状態
電解質異常の有無、程度
酸塩基平衡の推移
浮腫の有無、部位、程度
輸液量や水分摂取量
排泄状況
In-Outバランス、体重の推移
心電図変化の有無
検査データ(CRP、WBC、BUN、Cr、電解質、蛋白尿、尿円柱、尿培養など)
画像データ(レントゲン、CT、エコーなど)
援助計画 T-P
新たな症状の出現や心電図の変化など早期発見に努める
適宜、水分摂取量や塩分摂取量を把握する
ADLに合わせた清潔の保持方法を検討する
カテーテルや陰部の清潔に保持する
医師の指示に基づく薬剤の使用
教育計画 E-P
水分や塩分の摂取、In-Outバランスや体重の推移と疾患の関係について説明する
タンパク質の制限をする必要性を説明する
必要に応じて透析に関する情報を伝える
何かわからないことがあればスタッフに伝えてもらうように説明する
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