肝性脳症で入院している患者さんに関する看護計画
- 公開日: 2024/6/30
肝性脳症で入院している患者さんに関する看護計画
肝性脳症は、何らかの要因によって肝炎や肝硬変などが生じて肝不全状態になり、アンモニアなどの毒素が分解できず蓄積することで意識障害や異常行動が生じる状態です。特徴的な症状としてはばたき振戦が見られます。今回は何らかの要因によって生じた肝性脳症で入院している患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 肝機能に関するデータを確認する。肝性脳症でみられる症状がどの程度あるかをみる。また、腸管内でアンモニアは産生や吸収が行われるため排便状況を観察する。
援助計画 T-P アンモニアを便で排出するため、排便環境を整えることも大切。治療が開始されたら、療養環境を整え、患者さんが安楽に過ごせるように努める。
教育計画 E-P 疾患についてや便通について説明する。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
肝性脳症の症状でADLが低下している
看護目標
状態が改善してADLが向上する
観察計画 O-P
原疾患の治療状況
意識レベルの推移、日内変動の有無
腹部症状の有無、程度
黄疸、眼球黄染の有無、程度
排泄状況(下痢、便秘の有無、程度など)
腹水の有無、程度
浮腫の有無、程度
倦怠感の有無、程度
薬剤の内服状況や副作用の有無、程度
食事摂取状況
検査データ(Alb、TP、ビリルビン、アンモニア、凝固能など)
画像データ(腹部エコー、腹部X線、CT)
援助計画 T-P
排便環境を整える
皮膚の保清、保湿を保つ
必要に応じて安楽な姿勢を整える
必要に応じて療養環境を整える
医師の指示に基づく薬剤を使用する
教育計画 E-P
必要に応じて排便管理の必要性を説明する
適宜、時間や場所、入院の必要性を説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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