ネフローゼ症候群の患児に関する看護計画
- 公開日: 2024/9/19
ネフローゼ症候群の患児さんに関する看護計画
ネフローゼ症候群は糸球体の障害により血中の蛋白が尿中へ漏出して、低蛋白血症が生じる病態です。一次性、二次性に大別され、原因となる疾患はさまざまなものが挙げられます。成人だけでなく、小児においても生じる症候群のため、今回はネフローゼ症候群が生じている患児に関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P ネフローゼ症候群の症状を把握する。症状が進行すると、浮腫だけではなく、胸水や腹水なども起こるため確認する。患児の身体的、精神的発達段階について把握する。患児だけでなくその家族の精神状態など情報を収集する。
援助計画 T-P 水分と塩分の摂取量を把握する。浮腫があると皮膚が脆弱になっているため、清潔に保ち、保湿も行う。患児のため、家族との時間がもてるよう配慮する。患児やその家族へ適宜不安等があれば、声かけを行う。
教育計画 E-P 患児が疾患や治療について理解できるように発達段階に沿った声掛けを行う。家族に疾患やそれに伴う生活様式について説明する。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
腎機能が低下してADLが低下している
看護目標
腎機能が改善してQOLが向上する
観察計画 O-P
浮腫の有無、部位、程度
尿量の推移
胸水や腹水の有無、程度
食事や水分摂取量
In-Outバランス
薬剤の内服状況
年齢に応じた発達段階の状況
疾患に対する家族の思い、考え
家族の協力体制
検査データ(TP、Alb、BUN、Cr、蛋白尿など)
画像データ(腹部X線、腹部CTなど)
援助計画 T-P
適宜、水分摂取量や塩分摂取量を把握する
皮膚の清潔、保湿を保つ
必要に応じて離床を検討する
入院による家族との分離を最小限になるように検討する
教育計画 E-P
必要に応じて入院や治療の理由を発達段階を踏まえて説明する
水分や塩分の摂取量と疾患の関係について家族へ説明する
ステロイドを内服している場合は注意点を家族へ説明する
何かわからないことがあればスタッフに伝えてもらうように説明する