廃用症候群に関する看護計画|大腿骨頸部骨折の患者さん
- 公開日: 2025/12/28
大腿骨頸部骨折による長期安静で廃用症候群が生じている患者さんに関する看護計画
大腿骨頸部骨折は高齢の患者さんに生じやすく、骨折や手術に伴う疼痛や安静から活動量が低下することがあります。それが長期に続くことで廃用症候群が生じることが考えられます。今回は大腿骨頸部骨折に伴う長期安静によって廃用症候群が生じている患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 疼痛の有無、程度など、検査データも合わせて確認する。筋力、可動域、認知機能など、運動障害や感覚障害など、ADLに影響しているものがあるかを把握する。廃用症候群リハビリテーション料の加算が取れるか情報を共有する。
援助計画 T-P 疼痛コントロールが必要であれば実施し、離床する、関節を動かすなどのリハビリテーションを行う。身の回りのことで患者さんができることは、自分自身で行ってもうようにする。
教育計画 E-P 疼痛がある場合は、我慢する必要はないと伝える。リハビリテーションの必要性を説明する。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
長期安静により廃用症候群が進行し、ADLが低下している
看護目標
活動量が増え、ADLが維持・向上する
観察計画 O-P
疼痛の有無、程度、部位
運動障害や感覚障害の有無、程度
現在のADLや日常生活の状況
筋力、関節可動域の推移
認知機能の推移
食事摂取量の推移
薬剤の使用状況
検査データ(CRP、WBC、Dダイマーなど)
画像データ(X線、CTなど)
援助計画 T-P
適切な肢位を保つ
適宜、疼痛コントロールを検討する
症状に応じてADLを援助する
自力で行える範囲は患者さん自身で実施してもらえるように環境を整える
排泄介助や整容を保つことを患者さん自身で可能な範囲で自立できるよう援助する
医師の指示に基づく薬剤の使用
教育計画 E-P
リハビリテーションの必要性を説明する
疼痛が強い場合は我慢せず医療者に伝えるように説明する
自分の気持ちを我慢せず表出してもらうように説明する
看護計画を書くときに参考にしたい記事
第1回 【廃用症候群とは?】発症の要因
第2回 【廃用症候群】発症のメカニズムと臨床的特徴
第3回 【廃用症候群とは?】予防とリハビリテーション
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