【痛みの評価スケール】VAS、NRS、フェイススケール
- 公開日: 2017/1/24
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痛みの評価スケールとは
患者さんが抱えている痛みにたいして、どのようにケアをしていくかを決めるためには、患者さんの痛みの評価、アセスメントを行う必要があります。
痛みを評価するには、
1.いつから痛みを感じるようになったのか
2.きっかけとなった事柄があるか
3.痛みの原因は何か
4.どの程度の痛みなのか(痛みの強さ)
5.日常生活にどの程度支障があるか
6.痛みの性状
7.痛みの出現パターン
などを把握することがポイントとなります。
痛みの強さは、患者さんの主観的な感覚のため評価するのが難しいですが、評価スケールを用いるとよいでしょう。
痛みを評価するスケールとしてビジュアル・アナログ・スケール(VAS:visual analogue scale)や、ヌーメリック・レイティング・スケール(NRS:numerical rating scale)、フェイス・スケールなどがあります。
ビジュアル・アナログ・スケール(VAS:visual analogue scale)
紙の上に10cmの線を引いて、左端に0(全く痛みなし)、右端に100(今までで一番強い痛み)と書きます。患者さんに「あなたの痛みはどれくらいですか?」と質問して、0〜100の間のどのあたりになるのかを指し示してもらうことによって、痛みを評価します。
ヌーメリック・レイティング・スケール(NRS:numerical rating scale)
直線を〈痛みがない:0〉から〈最悪な痛み:10〉までの11段階に区切って、患者さん自身に現在の痛みに相応する数値を示してもらい、痛みを評価します。
フェイス・スケール
痛みの表現を言語や数値ではなく、人の顔の表情によって評価するスケールです。患者さんに自分の心情に近い表情を選んでもらい、痛みを評価します。
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