1. トップ
  2. 看護記事
  3. 医療・看護技術から探す
  4. フィジカルアセスメント
  5. フィジカルアセスメント全般
  6. 【痛みの評価スケール】VAS、NRS、フェイススケール

【痛みの評価スケール】VAS、NRS、フェイススケール

  • 公開日: 2017/1/24

【関連記事】
術後痛の種類や機序とは
▼その他のスケール・指標はこちら
臨床現場でよく使うスケール・指標の記事一覧


痛みの評価スケールとは

患者さんが抱えている痛みにたいして、どのようにケアをしていくかを決めるためには、患者さんの痛みの評価、アセスメントを行う必要があります。

痛みを評価するには、

1.いつから痛みを感じるようになったのか
2.きっかけとなった事柄があるか
3.痛みの原因は何か
4.どの程度の痛みなのか(痛みの強さ)
5.日常生活にどの程度支障があるか
6.痛みの性状
7.痛みの出現パターン

などを把握することがポイントとなります。

痛みの強さは、患者さんの主観的な感覚のため評価するのが難しいですが、評価スケールを用いるとよいでしょう。

痛みを評価するスケールとしてビジュアル・アナログ・スケール(VAS:visual analogue scale)や、ヌーメリック・レイティング・スケール(NRS:numerical rating scale)、フェイス・スケールなどがあります。

ビジュアル・アナログ・スケール(VAS:visual analogue scale)

VAS

紙の上に10cmの線を引いて、左端に0(全く痛みなし)、右端に100(今までで一番強い痛み)と書きます。患者さんに「あなたの痛みはどれくらいですか?」と質問して、0〜100の間のどのあたりになるのかを指し示してもらうことによって、痛みを評価します。

ヌーメリック・レイティング・スケール(NRS:numerical rating scale)

NRS

直線を〈痛みがない:0〉から〈最悪な痛み:10〉までの11段階に区切って、患者さん自身に現在の痛みに相応する数値を示してもらい、痛みを評価します。

フェイス・スケール

フェイススケール

痛みの表現を言語や数値ではなく、人の顔の表情によって評価するスケールです。患者さんに自分の心情に近い表情を選んでもらい、痛みを評価します。

【関連記事】
胸痛のアセスメント
腹痛を訴える患者さんへの問診・急変対応
激しい頭痛を訴える患者さんへの問診・看護
【腰・背部の痛み】原因とアセスメント・看護のポイント
痛みを訴え、術後のリハビリが進まない患者さん
痛みのアセスメントを英語でするには?(1)

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

自己免疫性溶血性貧血(AIHA)の重症度分類

NEW

自己免疫性溶血性貧血の重症度分類は何を判断するもの?  自己免疫性溶血性貧血(autoimmune hemolytic anemia:AIHA)の重症度分類は、AIHAの重症度を評価するためのスケールです。  AIHAは、何らかの原因で赤血球膜上の抗原に対する自己抗体が産

2023/10/3

アクセスランキング

1位

術前・術後の看護(検査・リハビリテーション・合併症予防な

患者さんが問題なく手術を受け、スムーズに回復していくためには、周手術期をトラブルなく過ごせるよう介入しなければなりません。 術前の検査  術前は、手術のための検査と、手術を受ける準備を...

249741
2位

心電図でみる心室期外収縮(PVC・VPC)の波形・特徴と

心室期外収縮(PVC・VPC)の心電図の特徴と主な症状・治療などについて解説します。 この記事では、解説の際PVCで統一いたします。 【関連記事】 * 心電図で使う略語・用語...

250751
3位

バイタルサインとは|目的と測定の仕方、基準値について

*2019年3月13日改訂 *2020年4月15日改訂 *2022年4月28日改訂 バイタルサインとは  バイタルサインとは「生命徴候」のことで、「脈拍」「呼吸」「体温」「血圧」「...

249791
4位

サチュレーション(SpO2)とは? 基準値・意味は?低下

*2019年3月11日改訂 *2017年7月18日改訂 *2021年8月9日改訂 発熱、喘息、肺炎……etc.多くの患者さんが装着しているパルスオキシメータ。 その測定値である...

249818
5位

【血液ガス】血液ガス分析とは?基準値や読み方について

血液ガス分析とは?血液ガスの主な基準値 血液ガス分析とは、血中に溶けている気体(酸素や二酸化炭素など)の量を調べる検査です。主に、PaO2、SaO2、PaCO2、HCO3-、pH, ...

249974
6位

簡単! 楽ちん! 点滴の滴下数計算 2つの方法

皆さんご存知の通り、点滴指示書には様々な書き方があります。 よくあるパターン ●流速が書かれている (例)「○○輸液500ml 60ml/h」 ●1日の総量が書かれている (例)...

251296
7位

陰部洗浄の目的・手順・観察項目〜根拠がわかる看護技術

*2020年4月16日改訂 関連記事 * おむつ交換のたびに陰部洗浄は必要? * 膀胱留置カテーテル 陰部洗浄・挿入・固定のコツ * 在宅療養におけるオムツ使用と陰部洗浄について知...

249675
8位

第2回 小児のバイタルサイン測定|意義・目的、測定方法、

バイタルサイン測定の意義  小児は成人と比べて生理機能が未熟で、外界からの刺激を受けやすく、バイタルサインは変動しやすい状態にあります。また、年齢が低いほど自分の症状や苦痛をうまく表現できません。そ...

309636
9位

転倒転落リスクに対する看護計画|高齢で転倒の恐れがある患

高齢の転倒転落リスクに関する看護計画 加齢に伴い筋力や平衡感覚などの身体機能が低下することに加えて、疾患やそれに対する治療、使用する薬剤の副作用、入院環境などさまざまな要因で転倒や転落しやすくな...

313501
10位

導尿の看護|手順やカテーテルの種類など

導尿とは?  何らかの原因で自力での排尿が困難な場合、尿道口からカテーテルを挿入し、人工的に尿を排出させることを導尿といいます。 【関連記事】 ●持続的導尿とは? 知っておきたいポイント...

308684