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【連載】スケール・評価基準を使いこなそう!

ショック指数(Shock Index;SI)

  • 公開日: 2020/4/17
  • 更新日: 2020/4/13

1.このスケールは何を判断するもの

 ショック指数は、出血性ショック(循環血液量減少性ショック)の初期評価に用いる指標です。

 心拍数と収縮期血圧の値で測定できるため、病院前救護や救急外来、手術室、集中治療室一般外来、一般病棟等で使用できます。血圧がだいたい把握できれば算出できるため、器具等は不要で、簡単に誰でも評価することが可能です。

 輸液治療の効果や輸血の判断にも使用します。

2.指標はこう使う!

(1)計算方法

ショック指数 = 心拍数 / 収縮期血圧



ショック指数

(2)出血性ショックの重症度分類とショック指数、出血量、症状・所見

出血性ショックの重症度分類とショック指数、出血量、症状・所見
※ショック指数が0.5 以上で出血していると判断する。1.0以上で出血性ショックと判断する。
American College of Surgeons:Advanced Trauma Life Support Course.Student Manual,7th ed. Chicago, IL: American College of surgenous,2004.より引用、一部改変

 救急では一般的な人の体重を70kgとして計算します。70kgの7%または1/13で計算して循環血液量を5,000mLと考えます。ショック指数は、体重70kgを基準としています。

 ショック指数によって出血量は以下のように推定します。
0.5<SI値<1.0だと出血量は750mL未満
1.0<SI値<1.5で出血量は750~1,500mL
1.5<SI値<2.0で出血量は1,500~2,000mL
2.0以上では出血量は2,000mL以上

 妊婦の場合は循環血液量が増加しているため、SI値が1.0で1,500mL、SI値が1.5で2,500mLの出血量と推定します2)

3.スケールの結果を看護に活かす!

 術直後から術後24時間以内が最も出血の可能性が高いため、手術後の患者さんの観察に用います。

 使用頻度は、施設や個人で異なりますが、理想はバイタルサイン測定時や水分出納バランスの計算時に用いると状況が把握しやすくなります。

 出血時(消化管出血、外傷、骨折など)の循環動態を把握できることにより、輸液や輸血を行うかどうかなど、早期の治療が可能となります。手術侵襲によりサードスペースに体液が移動することで起こる血管内脱水や手術侵襲以外での脱水にも使用可能であり、どの患者さんにも活用ができ、異常の早期発見が可能となります。

引用・参考文献

1)American College of Surgeons:Advanced Trauma Life Support Course.Student Manual,7th ed. Chicago, IL: American College of surgenous,2004.
2)日本産科婦人科学会,ほか:産科危機的出血への対応ガイドライン2016(2020年3月8日閲覧)http://www.jsog.or.jp/news/pdf/sankakikitekisyukketsu_taiougl2016.pdf