がん化学療法を行っている患者さんへの看護計画|大腸がんの患者さん
- 公開日: 2023/1/29
大腸がんに対する化学療法による副作用のケアへの看護計画
大腸がんとは大腸の粘膜細胞から発生するがんです。腸管壁へ浸潤、リンパ性や血行性に転移することでさまざまな場所にがんが発生します。切除不能となった場合や再発リスクが高い場合は、化学療法が選択されます。その際に化学療法に伴う副作用が生じる可能性が考えられるため看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 疾患の状況について把握する。倦怠感や嘔気・嘔吐、便秘・下痢、食欲不振など化学療法の副作用と思われる症状の有無について確認する。ADLに副作用の影響がないかどうかも確認しておく。
援助計画 T-P 嘔気・嘔吐には制吐剤、下痢には下痢止めなど症状に対応した薬剤を使用し、副作用を和らげるとともに、患者さんが安楽に感じる環境を作ることも大切である。化学療法を進める上でのケアや日常生活に支障が出ていれば環境を整える。
教育計画 E-P 早化学療法の副作用について説明しておく。つらいときは我慢せずに伝えてもらうように話しておく。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
化学療法の副作用が生じている
看護目標
化学療法の副作用をコントロールしてQOLが向上する
観察計画 O-P
原疾患の治療状況
治療に対する認識、理解
疾患や治療に対して家族の認識、理解
化学療法のスケジュール(レジメン)
現在のADL
倦怠感の有無、程度
嘔気の有無、程度
食事摂取状況
排泄状況(下痢、便秘の有無、程度など)
睡眠状況
検査データ(Alb、TP、ビリルビンなど)
画像データ(腹部エコー、腹部レントゲン、腹部CT)
援助計画 T-P
副作用に合わせた療養環境を整える
必要に応じて安楽な姿勢を整える
ADLやセルフケアに応じて援助を行う
医師の指示に基づく薬剤を使用する
教育計画 E-P
苦痛を我慢せず伝えてもらうように説明する
副作用の出現する時期や内容を説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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