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【連載】症例ごとに看護計画を紹介!

非効果的呼吸パターンの患者さんに関する看護計画

  • 公開日: 2025/9/16

COPD急性増悪で非効果的呼吸パターンの患者さんに関する看護計画

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)は慢性的な気道炎症と気流制限を特徴とする疾患であり、肺気腫が生じて呼吸機能が低下して日常生活に支障が生じます。感染症や心不全などが生じると急性に呼吸状態が悪化するため、今回はCOPD急性増悪によって非効果的呼吸パターンとなっている患者さんに関する看護計画を立案しました。

POINT

観察計画 O-P 呼吸回数、呼吸様式、胸郭運動、呼吸困難感、体位による呼吸状態の変化の有無など、呼吸に関連する情報を集める。現在の呼吸困難が食事の摂取量や離床など、日常生活に影響が出ているかを確認する。

援助計画 T-P 呼吸困難を少しでも解消できるよう呼吸方法などを提案する。日常生活に影響が出ている場合は、呼吸困難があっても日常生活にできるだけ支障が出ないよう援助を行う。

教育計画 E-P COPDという疾患について理解してもらえるよう支援する。呼吸法や酸素療法などについても説明する。

非効果的呼吸パターンについての解説はこちら→https://medical-term.nurse-senka.jp/terms/2149

*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。

■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2

看護問題

非効果的呼吸パターンが出現して呼吸困難が生じている

看護目標

呼吸状態が安定して症状が改善する

観察計画 O-P

呼吸状態(呼吸回数、呼吸様式、胸郭運動など)
呼吸困難感の有無、程度
体位による呼吸状態
食事摂取状況
日中の離床状況、活動状況
夜間の睡眠状況
検査データ(WBC、CRP、BNPなど)
画像データ(胸部X線、CTなど)

援助計画 T-P

必要に応じて口すぼめ呼吸や腹式呼吸の提案を行う
呼吸困難感に合わせた日常生活の援助を行う
喀痰が喀出しやすくなるように環境を整える
医師の指示に基づく薬剤を使用する

教育計画 E-P

COPDの増悪因子について説明する
必要に応じて口すぼめ呼吸や腹式呼吸の利点を説明する
酸素療法や吸入器について説明する
疑問や不安がある場合はすぐに伝えてもらうように説明する

看護計画を書くときに参考にしたい記事

呼吸困難とは|原因、重症度の判定、対処法、アセスメント、看護計画
呼吸困難を訴える患者さんのアセスメントと対応
呼吸困難感を訴える患者さんへの問診のしかた
呼吸困難感に対する看護計画|COPDの患者さん


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