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【連載】症例ごとに看護計画を紹介!

高血圧の患者さんへの看護計画

  • 公開日: 2022/12/24

高血圧の患者に対する食事指導に関する看護計画

 血圧とは心臓から全身に拍出される血液が血管壁に生じる圧力のことであり、その血圧が高い状態を高血圧といいます。高血圧の診断基準としては、収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上、あるいはその両方を満たす場合が挙げられます。高血圧と診断されている患者さんは多く、生活習慣の是正が治療に繋がるため、今回は食事指導に関する看護計画を立案しました。

POINT

観察計画 O-P 高血圧であり食事指導が必要となる場合は、これまで行っていた食事を変更してもらうこととなる。患者さんが納得していないと生活習慣を変更することは難しいため、疾患についての認識を確認するとともに、不安や疑問がないかを確認する。患者さんの現在の状況も把握する。

援助計画 T-P 高血圧患者さんは毎日血圧を測定し、自身の血圧を把握してもらうこと、血圧を低下させるために必要な薬剤をしっかりと服用する必要性を伝える。塩分の摂取量をおさえるなどの食事指導を行う。

教育計画 E-P 血圧が高いことによって起こる合併症について知ってもらう。食事と血圧の関係も伝え、食事の改善の必要性を理解してもらう

*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。

■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2

看護問題

食事指導の内容を日々の生活に取り入れることができない

看護目標

患者自身に合った食事を摂取することができる

観察計画 O-P

日々の血圧の推移
高血圧に関連した症状の有無、程度
現在のADL
認知機能
食事の内容、摂取量、時間
塩分摂取量
体重の推移
疾患や治療に関する理解の程度
疾患や治療に関する疑問、不安
排泄状況(便秘、下痢の有無、程度など)
検査データ(Alb、TP、CRPなど)
画像データ(エコー、レントゲン、CT)

援助計画 T-P

治療に繋がる食事に関して知識を指導する
高血圧に対する内服指導を行う
必要に応じて療養環境を整える
血圧を継続的に測定してもらうように指導する
家族の協力が必要なことを患者とともに検討する

教育計画 E-P

治療計画について説明する
食事と血圧の関連について説明する
高血圧の合併症について説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する

 

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