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【連載】症例ごとに看護計画を紹介!

褥瘡発生リスクが高い患者さん|低栄養や湿潤環境などによる褥瘡発生リスクが高い患者さん

  • 公開日: 2022/11/30

低栄養状態や湿潤環境に伴う褥瘡発生リスクが高い患者さんの看護計画

 褥瘡とは、持続的に圧迫されている場所の血流が滞ることで、皮膚の組織が障害されることで生じます。低栄養状態や湿潤環境で褥瘡の発生リスクが高くなると考えられるため看護計画を立案しました。

POINT

観察計画 O-P 褥瘡の発生リスクとなる因子がどれだけあるのか、全身状態をみて確認する。好発部位に発赤がないかよく観察する。栄養状態が低下している原因がなにかを確認する。血糖コントロールが良好でない患者さんでも褥瘡発生のリスクが高くなるため、血糖値についても確認する。

援助計画 T-P 予防的スキンケアの実施、患者さんの活動状況に合わせて体位変換を行う。適切な栄養管理を実施する。おむつを使用している場合は、おむつ内の湿度についても注意する。

教育計画 E-P 褥瘡の発生リスクと体位変換や栄養状態の改善の重要性を説明する。

*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。

■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2

看護問題

褥瘡の発生リスクがある

看護目標

褥瘡を発症せず過ごすことができる

観察計画 O-P

現在のADL、安静度
日中活動状況
皮膚状況(乾燥、浮腫、脆弱性など)
褥瘡好発部位の確認
排泄状況(失禁、下痢の有無、程度など)
認知機能
嚥下機能
食事摂取量
静脈栄養や経管栄養の有無、投与量
血糖値の推移、インスリンの使用状況
In-Outバランス
検査データ(Alb、TP、CRPなど)

援助計画 T-P

必要に応じて体位変換、除圧を行う
皮膚の清潔を保つ
状況に合わせたおむつ、衣服、寝具の調整を行う
医師の指示に基づく栄養管理を行う
医師の指示に基づく血糖管理を行う

教育計画 E-P

皮膚の除圧の必要性を説明する
適切なポジショニングについて説明する
栄養摂取の必要性を説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する

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