ガス交換が不十分な患者さんの看護計画
- 公開日: 2022/11/29
肺炎によるガス交換が不十分な患者さんの看護計画
細菌やウイルスなどの病原微生物が感染して肺に炎症が生じて肺炎になることで、肺でのガス交換が良好に行えなくなります。不十分なガス交換によって組織の酸素化が障害されるため看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 肺炎の重症度と酸素化の状況を確認する。本人がどの程度、呼吸困難を感じているかも聞き取る。
援助計画 T-P 痰によりガス交換がうまくできていない可能性があるため、排痰を促す。呼吸困難感が強いようなら、酸素療法も検討する。
教育計画 E-P 酸素化の改善のために必要なことを説明する。呼吸が苦しいと不安に思うこともあるため、不安や疑問があればなんでも、看護師や医師に話してほしいと伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
肺でガス交換が障害され呼吸困難感がある
看護目標
呼吸困難感を軽減、消失することができる
観察計画 O-P
バイタルサイン
呼吸困難感の有無、程度
呼吸状態
低酸素血症の有無、程度(SpO2、PaO2、チアノーゼなど)
喀痰の性状、量
副雑音の有無、性状
食事、水分摂取量
尿量、不感蒸泄
In-Outバランス
検査データ(WBC、CRPなど)
画像データ(レントゲン、CTなど)
援助計画 T-P
喀痰を促す
必要に応じて体位ドレナージの実施
必要に応じた吸引の実施
医師の指示に基づく酸素療法を実施する
医師の指示に基づく薬剤の使用する
教育計画 E-P
酸素療法の必要性を説明する
咳嗽の必要性を説明する
吸引の必要性を説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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