安楽障害に対する看護計画|肺炎で呼吸困難感がある患者さん
- 公開日: 2022/9/30
肺炎による呼吸困難感に伴う安楽障害に対する看護計画
肺炎による痰の貯留やガス交換障害が起こることで呼吸困難感が生じて、日常生活を送る際に安楽が障害される可能性があるため看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 肺炎の症状や身体状況を確認する。呼吸状態や本人の訴えから呼吸困難感がある場合は、日中の活動に影響はないのか、睡眠は取れているのかの確認も必要。
援助計画 T-P 呼吸がしやすくなるようなケアの実施。SpO2に明らかな低下があるようであれば、酸素投与も行う。呼吸状態の改善のため、排痰や早期離床を促す。安楽な体位があれば、その体位でいられるよう調整する。
教育計画 E-P なぜ息苦しさを感じるのか、呼吸困難感解消のために深呼吸や早期離床の必要性を解説する。酸素投与を行っている場合は、その必要性を解説する。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
呼吸困難感による安楽障害がある
看護目標
安楽に過ごすことができる
観察計画 O-P
バイタルサイン
呼吸状態(呼吸回数、呼吸様式、補助呼吸筋の使用など)
咳嗽、喀痰の有無、性状、程度
In-Outバランス
夜間の睡眠状況や日中の活動状況
喫煙歴
原疾患の治療経過
検査データ(Alb、TP、WBC、CRP、血液ガスなど)
画像データ(胸部XP、CTなど)
援助計画 T-P
可能な範囲で深呼吸や離床を促す
安楽な体位の調整
痰を喀出しやすい環境を整える
酸素消費量の増加を抑えるかかわり
医師の指示に基づく薬剤を使用する
適宜、医師の指示に基づく酸素を投与する
教育計画 E-P
呼吸困難感の要因について説明する
酸素療法の必要性を説明する
深呼吸や離床の必要性を説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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