おむつ使用で皮膚障害(IAD)ができてしまった患者さんに関する看護計画
- 公開日: 2024/4/28
脳梗塞によるADL要介助からおむつ使用で皮膚障害(IAD)が生じた患者さんに関する看護計画
脳梗塞は何らかの原因で、脳の血管が閉塞し、虚血が起こることでその血管が支配する領域の脳組織が壊死した状態です。ADL要介助な状態になる可能性があり、おむつを使用していくことが考えられます。今回は脳梗塞によってADLが要介助となり、おむつ使用で皮膚障害(失禁関連皮膚炎:IAD)が生じた患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P IADは、おむつによる蒸れや摩擦などの刺激、床上で過ごすことによる圧迫、排泄物による刺激などが原因で起こる。原疾患の状態や治療の状況を把握し、IADの原因となりうるものがあるかどうかを確認する。炎症の状態もみておく。家族の状況も把握する。
援助計画 T-P 皮膚の清潔・保湿・保護に努める。おむつについても検討する。適切なリハビリテーションが実施できるよう調整する。
教育計画 E-P 皮膚の清潔・保湿・保護やリハビリテーションの必要性について説明する。家族にもなにかあれば、話してくれるように伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
おむつの使用に関連した皮膚障害(IAD)が生じている
看護目標
皮膚障害(IAD)が悪化することなく生活することができる
観察計画 O-P
原疾患の治療状況
運動障害や感覚障害の有無、程度
排泄状況(便回数、尿回数、性状など)
皮膚の状況
栄養摂取状況(経口、経管)
リハビリの進捗状況
患者の状態に対する家族の認識
血液データ(TP、ALB、CRPなど)
画像データ(頭部CT、MRIなど)
援助計画 T-P
皮膚の清潔を保つ
適宜、皮膚の保湿を行う
障害の程度に応じて多職種と連携してリハビリテーションを行う
自力で行える範囲は患者自身で実施してもらえるように環境を整える
適宜、適切なおむつの選択について検討する
患者や家族の不安や疑問などの思いを表出できる環境を整える
教育計画 E-P
意識レベルに応じて皮膚の清潔や保湿を保つ必要性を説明する
リハビリテーションの必要性を説明する
家族が自分の気持ちを我慢せず表出してもらえるように説明する
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