スケール・評価基準を使いこなそう!
記事数:150
"臨床ではさまざまなスケールや評価基準を用いて、患者さんをアセスメントしています。これらを使いこなすためには、スケールの特徴や患者さんのどこをどう確認すればよいのかを知っておかなければなりません。また、スケールの使い方、判断の仕方がわからなければ、アセスメントしたことを看護に十分に活かせないことも考えられます。そこで、この連載では、臨床で使用されているスケールについて解説します。"
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"臨床ではさまざまなスケールや評価基準を用いて、患者さんをアセスメントしています。これらを使いこなすためには、スケールの特徴や患者さんのどこをどう確認すればよいのかを知っておかなければなりません。また、スケールの使い方、判断の仕方がわからなければ、アセスメントしたことを看護に十分に活かせないことも考えられます。そこで、この連載では、臨床で使用されているスケールについて解説します。"
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Kirklin分類は何を判断するもの? Kirklin分類とは、心室中隔欠損症(ventricular septal defect:VSD)を中隔の欠損位置で分類するスケールです。 VSDは、先天性心疾患の約20%を占めるとされています1)。生まれつき左室と右室を隔て
RomeⅣ診断基準は何を判断するもの? RomeⅣ診断基準は、過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome:IBS)の国際的な診断基準です。 RomeⅣ診断基準は2016年に発表されましたが、それ以前に用いられていたRomeⅢ診断基準と異なる点とし
蕁麻疹活動性スコアは何を判断するもの? 蕁麻疹活動性スコア(Urticaria Activity Score:UAS)とは、1日の膨疹の数と掻痒の程度を点数化し、慢性蕁麻疹の活動性及び重症度を評価するスケールです。直近7日分の点数を合計したものをUAS7といい、国際ガイドライ
Gustilo分類は何を判断するもの? Gustilo分類とは、開放骨折の重症度を評価するためのスケールです。 開放骨折とは、骨折部が体表面の傷と直接つながった状態の骨折のことを指します。神経、血管、筋肉、軟部組織などの損傷を合併することが多く、骨折部が外界と交通して
CNS-FACEⅡは何を判断するもの? CNS-FACEⅡとは、救急医療や集中治療医療など、クリティカルケアを受けている患者さん家族の心理的側面を評価するためのスケールです。 クリティカルケアを受ける患者さんの家族へのケアは看護の場でも非常に重要な事項の一つですが、ケ
Sellers分類は何を判断するもの? Sellers分類は、大動脈弁閉鎖不全症・大動脈弁逆流症(aortic regurgitation:AR)の重症度を評価するスケールの一つです。 ARが疑われる場合、一般的に、経胸壁心エコー図検査(transthoracic e
Goligher分類は何を判断するもの? Goligher分類は、内痔核の臨床病期を評価するためのスケールです。 痔核はいわゆる「いぼ痔」と呼ばれる疾患です。支持組織の減弱や内肛門括約筋の過緊張などが原因で生じると考えられており1)、解剖学的に歯状線*より直腸側に形成
CEAP分類は何を判断するもの? CEAP分類は、下肢静脈瘤をはじめとする慢性静脈疾患(chronic venous disorders:CVD)を評価するためのスケールです。1994年に開発されてから現在に至るまで、臨床で広く活用されています。 CVDに対して適切な
MSTは何を判断するもの? Malnutrition Screening Tool(MST)は、栄養状態を評価するためのスケールです。 栄養状態を評価するためのスケールは多くありますが、MSTは、体重減少と食事摂取量に関する2つの項目から簡易的にスケーリングを行える点
ASIA分類は何を判断するもの? 「脊髄損傷の神経学的分類のための国際基準(ISNCSCI)」は、一般的にASIA分類と呼ばれ、主に急性期の脊髄損傷の重症度を評価するためのスケールです。 脊髄損傷の重症度を判断するためのスケールとして最もよく知られているのはFra
PaPスコアは何を評価するもの? PaPスコア(Palliative Prognosis Score)は、月単位の中期的な生命予後を予測するためのスケールです。 生命予後を正しく予測することは、患者さんや家族が終末期に向かって行うべき医療の選択をする上で重要となります
SGAは何を評価するもの? 主観的包括的栄養評価(Subjective Global Assessment:SGA)は、患者さんの栄養状態を評価するためのスケールです。 栄養アセスメント法は多々ありますが、SGAは特別な器具や装置などを用いず、病歴と触診などから得られ
SIASは何を判断するもの? 脳卒中機能障害評価法(Stroke Impairment Assessment Set:SIAS)は、脳卒中によって身体機能がどの程度ダメージを受けているかを定量的に評価するスケールです。脳卒中患者さんの予後を予測したり、リハビリテーションによる
MMSEは何を評価するためのもの? Mini-Mental State(MMSE)は、認知機能障害を簡易的にスクリーニングするためのスケールです。もともとは、認知機能障害を併発する精神疾患患者さんのスクリーニングを目的として開発されたものですが、検査が容易であることから精神疾
ADASは何を評価するもの? Alzheimer's Disease Assessment Scale(ADAS)は、アルツハイマー病の病状を評価するためのスケールです。 アルツハイマー病による認知機能障害を評価する「ADAS-cog」と、精神状態などを評価する「AD