ガス交換障害のある患者さんの看護計画|間質性肺炎の患者さん
- 公開日: 2023/1/26
間質性肺炎に関連したガス交換障害の看護計画
間質性肺炎はさまざまな原因から肺の間質で繊維化が起こることでガス交換がうまくできなくなる疾患です。呼吸困難感が生じる疾患の一つであり、急性期から慢性期まで幅広く看護が必要になるため看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 呼吸状態の把握のため検査、画像データ、バイタルサインを確認する。患者さんがどの程度呼吸がしづらいと感じているのかを聞くとともに、日常生活に支障をきたしていないかも確認する。
援助計画 T-P SpO2が低下しているなど、低酸素状態であれば酸素投与などが検討される。間質性肺炎の治療経過も確認。患者さんが呼吸をしやすい体位を整えるとともに、痰が貯留しているようであれば、体位ドレナージなどを実施する。呼吸困難感があり、眠れていない、眠りが浅いなどがあれば、対応する。
教育計画 E-P 酸素療法や吸引など実施するケアについて理解が得られるよう説明する。患者さんは息苦しいことに不安を感じている可能性もあるため、不安があれば話してもらうように伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
肺でガス交換が障害されている
看護目標
効果的なガス交換ができる
観察計画 O-P
バイタルサイン
呼吸困難感の有無、程度
呼吸状態
低酸素血症の有無、程度(SpO2、チアノーゼなど)
喀痰の性状、量
副雑音の有無、性状
倦怠感の有無、程度
食事摂取状況
排泄状況(尿量、便回数など)
検査データ(WBC、CRP、血液ガスなど)
画像データ(胸部レントゲン、CTなど)
援助計画 T-P
医師の指示に基づく酸素療法を実施する
医師の指示に基づく薬剤の使用する
必要に応じて体位ドレナージの実施
必要に応じた吸引の実施
睡眠や安静が取れるように環境を整える
教育計画 E-P
酸素療法の必要性を説明する
吸引の必要性を説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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