長期臥床により筋力が低下した患者さんへの看護計画
- 公開日: 2023/3/31
脳梗塞による長期臥床で筋力が低下した患者さんに対する看護計画
脳梗塞は何らかの原因で脳の血管が狭窄・閉塞して虚血が起こり、その血管が支配する領域の脳組織が壊死した状態です。今回は脳梗塞で壊死した領域によっては上肢や下肢に麻痺が生じて長期臥床になり筋力低下が起こった患者さんの看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 脳梗塞になる前の患者さんのADLを確認する。運動障害や感覚障害の有無や程度と現在の状況とリハビリの進捗を確認する。障害が残ることについて、患者・家族がどのように受け止めているのかを把握する。家族の介護力について把握しておく。
援助計画 T-P 障害の程度に合わせてリハビリテーションを実施する。できるかぎり、患者自身でできることはやってもらえるよう環境を整える。
教育計画 E-P 今後の治療計画やリハビリテーションの予定について説明する。不安なことがあれば、いつでも話してもらうよう伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
筋力低下がある
看護目標
筋力の低下を最小限に抑える
ADL低下を防ぐ
観察計画 O-P
今までのADLや日常生活の状況
患者の疾患に対する認識
運動障害や感覚障害の有無、程度
身体機能の変化に対する認識
視野障害や空間認知の変化の有無、程度
セルフケアを行う能力
患者の状態に対する家族の認識
家族の心理状態
援助計画 T-P
障害の程度に応じてリハビリテーションを行う
自力で行える範囲は患者自身で実施してもらえるように環境を整える
患者が自身でリハビリテーションが行えるように環境を整える
必要に応じて自助具を選択する
患者や家族の不安や疑問などの思いを表出できる環境を整える
教育計画 E-P
治療計画や回復の予測を説明する
リハビリテーションの必要性を説明する
自分の気持ちを我慢せず表出してもらうように説明する
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