腰椎圧迫骨折の患者さんに対する看護計画
- 公開日: 2024/1/29
腰椎圧迫骨折の保存治療を受ける患者さんに対する看護計画
骨折とは骨に対して何らかの力が加わり、骨としての構造や連続性が保たれていない状態です。加齢や骨粗鬆症など何らかの要因で骨の脆弱性が存在している場所に外力が加わることで圧迫骨折が生じます。治療として、保存的治療や手術があります。
今回は腰椎に圧迫骨折が生じて保存治療を受ける患者さんに対して看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 圧迫骨折による疼痛の有無、日常生活に支障が出ているのかどうかを確認する。画像を見て、骨折の程度を把握する。骨粗鬆症がないかも検査から確認しておく。
援助計画 T-P 患者さんが安静を保てるように環境を整える。骨粗鬆症があれば、その治療も行うため、服薬指導を行う。疼痛がある場合は、患者さんの苦痛を取り除くケアを実施する。
教育計画 E-P 保存的治療についてどのような治療を行い、どう回復していくのかを伝える。コルセットの使用や骨粗鬆症についてなど、必要な知識を伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
骨折による症状がある
看護目標
合併症が起こらずに生活ことができる
観察計画 O-P
疼痛の有無、程度
疼痛の増悪因子や緩和因子
下肢の運動障害や感覚障害の有無、程度
現在のADLや日常生活の状況
食事摂取状況
排泄状況
睡眠状況
検査データ(CRP、WBC、Dダイマー、骨吸収マーカー、骨形成マーカーなど)
画像データ(X線、CT、MRIなど)
援助計画 T-P
安静度や症状に応じてADLを援助する
日常生活を自力で行える範囲は患者自身で実施できるように環境を整える
ADLに応じて皮膚の清潔を保つための介助をする
医師の指示に基づく薬剤の使用
教育計画 E-P
治療計画や回復の予測を説明する
適宜、コルセットに関する使用方法や必要な知識を説明する
リハビリテーションの必要性を説明する
疼痛が強い場合は我慢せず医療者に伝えるように説明する
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