食事に関する看護計画|食事摂取量が少なく低栄養状態の患者さん
- 公開日: 2022/11/26
食事摂取量が少なく低栄養状態の患者さんの看護計画
入院、検査、治療に伴い身体的、精神的、心理的な負担が掛かることで食思が低下することがあります。食事摂取量が低下して低栄養状態になることで病状の悪化やQOLの低下に繋がる可能性が考えられるため看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 患者さんの全身状態を把握する。食思が低下する原因となっているもの(症状や不安、食に対する思いなど)がないかを確認する。実際に低栄養の傾向があるのかを検査値で確認しておく。
援助計画 T-P 患者さんから聞き出した内容から、食事の内容や形態、環境などを整える。動かないことでの食欲の低下などがあるのであれば、活動量を増やすことを検討する。慣れない環境によるものや、治療や検査等への不安からきているのであれば、精神的なフォローも実施する。
教育計画 E-P 治療を行い、回復していくためにはしっかりと栄養を摂ることの必要性を説明する。ただし、無理に食べることがストレスにつながることもあるため、無理をする必要はないことも伝える。不安に思っていることがあれば、いつでも話を聞くと伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
食事摂取量が少なく低栄養状態にある
看護目標
適切な食事摂取量を取ることができる
観察計画 O-P
自覚症状の有無、程度(嘔気、疼痛など)
現在のADL
嚥下機能
食事状況(摂取量、内容など)
排泄状況(失禁、下痢の有無、程度など)
原疾患の治療経過
In-Outバランス
食事に対する思い、考え
食事環境
入院や治療に対する思い、考え
検査データ(Alb、TP、CRPなど)
援助計画 T-P
状態に合わせた食事形態を整える
状態に合わせた食事環境を整える
必要時、口腔ケアを行う
安静度に合わせた活動量が増える介入を行う
必要時、精神的な援助、支援、介入を考慮する
医師の指示に基づく栄養管理を行う
教育計画 E-P
食事摂取の必要性を説明する
食べられない場合は摂取しなくても良いことを説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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