人工呼吸器を装着している患者さんへの看護計画|喘息の急性増悪で呼吸状態の悪い患者さん
- 公開日: 2023/9/29
喘息の急性増悪で人工呼吸器を装着している患者さんに関する看護計画
喘息は何らかの要因によって気道に炎症が生じて、粘膜が障害され可逆的な気道狭窄、気道分泌物過多、気道過敏性の亢進が生じる疾患です。喫煙、アレルギー、環境因子(動物、ハウスダストなど)や感染症など要因はさまざまで、重症になると人工呼吸器が必要になる場合があります。今回は喘息の急性増悪によって人工呼吸器が必要になった患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 患者さんの状態の把握、人工呼吸器の設定について確認しておく。
援助計画 T-P 呼吸困難が改善できるようにケアを行う。主に排痰ケアや呼吸がしやすい体位に整えるなどを実施する。人工呼吸器を装着しているので、口腔ケアも欠かさないようにする。
教育計画 E-P 人工呼吸器について説明する。喘息が重症化したことで不安もあると考えられるため、不安なことがあれば、いつでも話してもらえるようにする。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
喘息による呼吸困難感が増強している
看護目標
喘息がコントロールされ社会生活を送ることができる
観察計画 O-P
原疾患の治療経過
人工呼吸器のモード、FiO2、PEEP
酸素化、換気の状態
鎮痛、鎮静の状態
喀痰の量、性状
口腔の状態
排泄状況
In-Outバランス
使用している薬剤(抗菌薬、吸入薬、カテコラミンなど)
検査データ(WBC、CRP、血液ガスなど)
画像データ(胸部XP、CTなど)
援助計画 T-P
適宜、排痰の促しや吸引による気道浄化の介入をする
適切な鎮痛、鎮静レベルを評価
ADLや意識状態に応じた療養環境を整える
ベッドを30度程ギャッチアップする
呼吸状態や循環動態を踏まえたケアの方法を選択する
適宜、口腔ケアの実施
手指衛生を徹底する
医師の指示に基づく薬剤の使用
教育計画 E-P
意識レベルに応じて人工呼吸器の必要性を説明する
意識レベルに応じて疑問や不安などについて必要なことを説明する
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