気管支喘息の患者さんに対する看護計画
- 公開日: 2022/12/28
気管支喘息の患者に対する看護計画
気管支喘息は気道の慢性的な炎症によって粘膜が障害され可逆的な気道狭窄、気道分泌物過多、気道過敏性の亢進が生じる疾患です。喫煙、アレルギー、環境因子(動物、ハウスダストなど)といった身近な要因でも生じ、服薬指導などが必要となるため看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 喘息患者さんは重症度に応じて適切な薬剤を使用することが重要。呼吸困難感があるということは発作を起こしていると考えられるため、吸入薬の使用状況を確認するとともに患者さんの状態を把握する。また、呼吸困難感があることで日常生活が制限されていないかも確認する。
援助計画 T-P 呼吸困難感を軽減するために必要なケアがあれば実施する。今後、できるだけ発作を起こさないように、患者さんが適切に吸入薬を使用できるように指導する。療養環境の改善が必要であれば、患者さんと一緒に考える。
教育計画 E-P 現在の状況の説明と吸入薬を正しく使用することの大切さを伝え、理解してもらう。呼吸困難感がある状態は非常に苦しく不安に感じている患者さんも多いと考えられるため、不安があれば看護師に話してくれるように伝える
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
喘息発作による呼吸困難感がある
看護目標
呼吸困難感が出現せず過ごすことができる
観察計画 O-P
呼吸困難感の有無、程度
呼吸状態(回数、様式など)
咳嗽、喀痰の有無、程度
現在の安静度
日中の活動状況
倦怠感の有無、程度
原疾患の治療状況
吸入薬の使用状況
In-Outバランス
検査データ(Alb、TP、CRPなど)
画像データ(レントゲン、CT)
援助計画 T-P
患者が吸入薬を適切に使用できるように介入する
適宜、排痰の促しや吸引による気道浄化の介入を検討する
必要に応じて療養環境を整える
医師の指示に基づく酸素投与を行う
薬剤以外の方法で呼吸困難感が緩和できるか検討する
教育計画 E-P
痰を除去する必要性を説明する
呼吸困難感が生じる要因を説明する
吸入薬の適切な使用について説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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