食事指導に関する看護計画|心不全で食欲不振になっている患者さん
- 公開日: 2023/11/25
心不全で食欲不振になっている患者さんの食事指導に関する看護計画
心不全とは何らかの要因によって心臓のポンプ機能が破綻してさまざまな症状が出現し、それに伴い運動耐容能が低下する臨床症候群とされています。そのため、呼吸困難感や倦怠感が生じて日常生活に支障が出る場合があります。今回は心不全によって食欲不振が生じている患者さんの食事指導に関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 患者さんの状態を把握する。心不全の症状により日常生活にどのような影響が出ているのか、栄養状態への影響も把握する。食事も含め疾患についての理解度、患者さん家族がどのように疾患を受け止めているかといったことも確認しておく。
援助計画 T-P 食事が摂取できるよう工夫をする。患者さんや家族に現在の状態ではどのような食事がよいのかを説明する。また、食事摂取についての目標を設定し、達成するためにどうするとよいのかを考える。心不全の症状がつらい場合は、薬剤での軽減も検討する。
教育計画 E-P 食事の摂取量(必要カロリーなど)を説明する。症状がつらいなどがあれば、いつでも伝えてもらえるようにする。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
心不全で食欲不振が生じている
看護目標
自分なりに食事を摂取することができる
観察計画 O-P
自覚症状の有無、程度
食事摂取状況
食事に対する認識、理解(水分制限、塩分制限など)
疾患に対する認識、理解
リスク因子に対する認識、理解
薬の管理状況(患者自身あるいは家族)
家族の疾患に対する認識、理解
家族の協力状況
排泄状況
睡眠状況
検査データ(Alb、TP、BNPなど)
画像データ(レントゲン、エコーなど)
援助計画 T-P
食事が摂取できるように環境を整える
患者や家族に食生活の変容について必要な知識を提供する
現在の状態に合わせた食事の目標を設定する
必要に応じて医師の指示に基づく薬剤を使用する
教育計画 E-P
必要カロリーや蛋白量などを説明する
つらい気持ちは我慢せず伝えてもらうように説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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